SHIKAOI GRAPHICS vol.2
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Fall & WinterSHIKAOIACTION{ Soul Food }Power Food GEO Power 鹿追町の中心部にある「大阪屋」は、十勝を代表する「煮込みジンギスカン鍋」発祥の店です。元祖中の元祖ですが、そこにはちょっとしたエピソードがあります。 音おとふけ更村から分村し、鹿追村となった大正10(1921)年。その2年後、鹿追町では北海道で2番目に綿羊を畜養するようになりました。綿羊の肉は臭みがあって食用には適さなかったのですが、戦後になると羊毛の利用が減「肉質も野菜の味も当時と比べ、大きく変わってきています。そのなかで同じ味を続けることに努力も必要ですが、それが私たちのやりがいです」と2代目・早川仁三さんの奥さま貞江さん。り次第に不要扱いされだします。その羊に目を付けたのが、食い倒れの町、大阪から移住してきた早川定吉さんです。昭和32年に十勝で初めてジンギスカン鍋の店「大阪屋」を開業します。秘伝の特製ダレに漬け込んだ特製ジンギスカン160gとホルモン150gで1人前。ボリュームも満点!【大阪屋】HomemadeCountry Life09Fall &Winter 2021門外不出の特製ダレが五臓六腑を揺さぶる鹿追町名物「煮込みジンギスカン鍋」!【営業時間】11:00〜14:00(Lo 13:30)/16:00〜21:00(Lo 20:30)【定休日】月曜日◎ 北海道河東郡鹿追町栄町1丁目9TEL: 0156-66-2115 綿羊肉の香味を生かす特製の漬けダレを工夫し、丸型の鍋で煮込んだジンギスカンを始めたところ、やがて鹿追駐屯地の若い自衛隊員の間で評判となり、煮込みジンギスカン鍋の元祖として、常連客でにぎわうようになったのです。 2代目の故・早川仁三さんは元自衛隊員で、定吉さんに見込まれて養子となり、現在は息子さんの幹俊さんが3代目を継承しています。秘伝ダレの製法はもちろん、変わらぬおいしさが受け継がれています。「大阪屋」の客席は、テーブル席と座敷席を合わせて80席。手ごろな価格で食べ応えがあることから、鹿追町の人々からソウルフードとして愛されている。はじめは強火で一気に煮上げ、火が通ったら弱火に。しょうがが効いた特製ダレでついつい箸が進む。通は肉を食べた後にうどんを追加。肉を食べた後でも締めのうどんがスルッと胃袋に入るおいしさ。

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