SHIKAOI GRAPHICS vol.3
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下のまま解けることなく成長を続けた、日本最古の永久凍土も見つかっています。標高は1000~1200mとあまり高くはないのですが高山植物を見ることができ、澄んだ声で「ピィッ、ピィッ!」と鳴く鹿追町のマスコット的存在、体かげです。この森では、然別風穴地帯ならではの神秘的な姿、特異な自然風景を目にすることができます。長15㎝ほどのナキウサギが生息できるのも、風穴の冷気のお  然別風穴地帯の地下には、春に雪が解けても地面は氷点級の広さを誇る風穴地帯があります。風穴とは、岩の隙間から冷たい風が吹き出る場所のことで、森に点在する風穴からは、冬の寒さを閉じ込めた地下の天然の冷蔵庫から、冷たい風が吹き出ています。風穴地帯の岩の隙間に手を伸ばせば、真夏でも低いときには2℃ほどの冷気を、はっきり感じることができるでしょう。然別湖周辺の山には、日本最大東ヌプカウシヌプリにある風穴周辺の冷たく湿った森には、美しいコケや高山植物、アカエゾマツが茂っている。風穴特有の景観が楽しめる、然別風穴地帯駐車スペースの斜面。さらに道道85号鹿追糖平線を南下し東ヌプカウシヌプリ登山口から15分ほど登れば、風穴と美しいコケが広がる森にも出会える。「氷河期の生き残り」といわれ暑さが苦手なエゾナキウサギは、夏でも涼しい場所を好み、風穴を利用して生息している。04There Must be a God in The Last Glacier District独特の地形と生態系が見られる「凍れる大地の夏景色」

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